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逃亡者日記R

あらゆることから逃げ続けて二次元に逃避する倒錯者escaperの雑記書きなぐりブログ

2016.04.17 Sun エロゲーレビュー:ハルウソ-Passing Memories-

リアルでいろいろあった結果また書こうかなと思い立った。
なんかもうこのblog完全に3日坊主の連続で構成されている感がヤバい。

0.公式等
http://www.campus.gr.jp/product/haruuso/

1.キャラ
姫野桜月(CV:木屋場里絵)
当作品唯一の攻略キャラ。
個人的には裏持ってる車の人っていうことでめっちゃ好み。

和泉葵(CV:夏野こおり)
後輩キャラ。なにやら主人公とはいろいろありそうだなーって思ったけどその辺はナツウソで回収されることでしょう。

エリス・F・カートレット(CV:有栖川みや美)
魔法関係の相棒。これまた深くは触れられず。

帝堂雪華(CV:榊原ゆい)
生徒会長様。この中では唯一明確な恋愛フラグがないキャラ。名前から察するに攻略はフユウソになると思われる。

2.システム
私にはテキストウインドウ消去が見つからなかった…

3.音楽・演出
登場人物がウソを言っている場合、テキストのフォントが変わるのだが、これがなかなかいい演出である。主人公の「ウソがわかる」という能力を、うまくプレイヤー自身が感覚的にわかるようになっている。えっちシーンでも登場頻度がそこそこにあり、ライターさんも結構大変だったんじゃねえかなーって思う。

途中まで偽りの彼氏彼女を演じるため、桜月のセリフの「私の彼氏さん」もウソフォントになるのだが、これがラストシーンで通常フォントになるのが個人的に名演出。
フォントを変えるだけで本当の彼女になりました、っていうのが一発でわかるため鮮やかでった。

4.シナリオ
低価格ゲーでえっちシーンも早くからあるため、最初のイメージはえっちメインでさっさか進むのかなと思い、シナリオの微妙な齟齬も「?」を浮かべながらやっていた。ところが終盤の局面でそこの伏線を回収しつつきれいにシナリオを締めるため、コンパクトながらも相当完成度が高い作品に思えた。正直これより高いゲームでシナリオがどうかと思うのはごまんとある。
桜月の裏の顔は理由等々もありがちであるが、そこから何故主人公に惹かれるに至ったか、その辺りもしっかり描いていたため個人的には高評価。

5.エロシーン
かなり力が入っている。
車の人でエロシーン豊富なゲームって個人的に相当レアのため、それだけでもこのゲームはやる価値がある。
パイズリだけでも2回、フェラはおはようフェラにコスフェラに通常フェラと3回、アナルセックスに風呂手コキとシチュも豊富なため実用度も高い。1人で通常価格帯のエロゲのシーン数レベルでシーン数があるので、桜月が好きならこれだけでしばらく戦えると思う。

6.作品コンセプト
この作品は「ウソシリーズ」の1作品目である。
コンセプト等は公式HPに譲るが、乱暴に言うなら低価格帯エロゲ4本それぞれにヒロインを割り当て、分割して売るというものである。個人的にはなかなか注目している販売方法である。

1つ目としては、誰か気になるヒロインがいればとりあえずそこから触れるところである。
この「ウソシリーズ」はバックグラウンドは共通しているが、シナリオ自体は独立している(らしい)ということは、気になるヒロイン1人しかいないのにフルプライス払う必要がなくなるわけである。

逆に言うとメーカーは大変である。1人フラグシップ級のヒロインを作ってそのキャラをもってフルプライスで売ることができなくなるわけだから。それもあってか、全体の声優陣は相当の布陣を持って臨んでいるし、ウソシリーズのトップバッターたるこの作品当気合い入れて作ったんだろうなというのは感じた。

2つ目はスケジュールである。
背景、キャラデザ、全体のシナリオの帳尻など全体に共通する事項は当然ハルウソの時点で完成をみている必要はあると思うが、個々のシナリオ、CVなどは極端な話それぞれの段階で行えばよい。
どういうことかというと、とりあえず桜月の部分さえできてしまえばハルウソは出してしまえるということである。これにより全体の完成を以って出す必要がなくなるため、一発目の発売は先行して行うことができる。そのことで評判やアンケートの結果をみて、多少の軌道修正は行えるということである。たとえばADV部分で必要な機能があれば付け加えることはできるし、シチュ的な部分も秋冬くらいは対応できる可能性が出てくる。
バック的な部分を勘ぐるのであれば、資金回収も随時行えるため、会社の金策的な部分でも多少見通しがつきやすく資金繰りに便利だから取り入れたのではないかと個人的には睨んでいる。

3つめはそれぞれの作品が、それぞれのヒロインのFD的な性格を併せ持てることである。
このシリーズは豪華特典版のヒロイン抱き枕がそれぞれの作品にあるが、そういった部分でも可能性が出てくる。

7.総合評価
3~6で述べたが、低価格帯エロゲとしてみるなら完成度が価格以上の完成度はあるし、ナツウソ以降に繋ぐという意味でも十分にその実力は発揮できたように思う。
車の人+抱き枕ということで手を出した作品であったが、思った以上に良作品であった。

ナツウソの発売までになんとか終わらせることができたということもあるので、ナツウソも手を出す予定である。期待したい。

2015.04.05 Sun エロゲーレビュー:花咲ワークスプリング!

0.作品データ
http://sagaplanets.product.co.jp/works/hanasaki/

不知火祈 CV:遥そら
玖音彩乃 CV:みとことみ
琴吹ヒカリ CV:遠野そよぎ
空森若葉 CV:沢澤砂羽
上月柑南 CV:海原エレナ
花咲ののか CV:塚本リタ

1.キャラについて
・不知火祈
ツンデレさん。個人的にプレイ前とプレイ後で評価が一番変わったキャラ。かなりかわいいと思った。

・玖音彩乃
ファーストインプレッションはトップだったけど、いまいちピンと来なかったキャラ。
多分あそこまで甘やかされるのが好きじゃないのと、実は全部知ってましたの万能キャラ感が微妙に好きじゃない…。ただのわがままキャラじゃねえか感が半端ない。

・琴吹ヒカリ
そよそよ後輩。祈と同じく、プレイ後で評価を上げたキャラ。ハンディキャップ少女にどうにも弱い。

・空森若葉
友人キャラとしてはすげえいいキャラだと思う。攻略ヒロインだと他の連中が強くて一歩劣る感じ。魅力は沢澤砂羽さんの力によるところも大きいと感じる。あの方以外に若葉の魅力を100%出せる声優さんがいるか、ってくらいにはマッチしてた。

・上月柑南
メイド。可もなく不可もなく、といったところ。

・花咲ののか
テンプレと声優で殴りつける暴力のようなキャラ。まあ発売前人気トップも頷けるし、変に捻くれなければ大体の人が推しキャラ上位にはなりそう。個人的に「ここまでお膳立てされたキャラに転んだら負け」って思いながらやっていても、「あ、やっぱかわいいわこれ」ってなったレベルのキャラ。

2.システム
ADV標準といった感じ。最近流行の立ち絵鑑賞を搭載。テキスト編集まで可能で、外部背景読み込みは不可。
とはいえ、外部背景まで取り込めるお遊び機能を持たせてるのは有名どころは現状サノバウイッチくらいなもんだと思うけど。

3.音楽・演出
特筆点はなし。

4.シナリオ
ヒカリ→若葉→祈→彩乃→ののか→柑南→トゥルーで攻略。ののか柑南解放条件がメイン4名攻略、トゥルー解放が6名攻略。
ヒロインは大別するとメインが「ヒカリ-若葉」と「祈-彩乃」に分かれ、サブ2人がAFTERで攻略。つまり3カテゴリに分かれる形となる。「ヒカリ-若葉」が飛鳥と関係ない組で、「祈-彩乃」が飛鳥と関係があるヒロインとなる。サブ2人は時間軸では1年後の攻略となる。
各√のボリュームは多くはないため、恋愛関係になってからセックスがそこそこに早い。

・ヒカリ
主人公にとってのヒカリの存在の変化、ヒカリのハンディキャップに対する葛藤が軸。
・若葉
お嬢様であること、主人公と若葉のお互いの関係が軸。

・祈
祈の生き方、それに影響を与えた飛鳥の克服が軸。
・彩乃
飛鳥の死というトラウマの克服。ある意味、主人公は同様のトラウマを抱えていることがトゥルーにて明かされる。ぬいぐるみを盗んだのは誰なのか、という話を一貫して通しつつ、伏線を拾いながら進めるため話としては一番おもしろい。

以下はAFTER。1年後、3年となった主人公を中心に話を描く。
・ののか
兄妹間恋愛が軸。義兄妹なので、割とあっさり気味に解決。AFTERで書く理由がなくはないが、どちらかというと付属の服でエッチしたかっただけなのではないか…。
・柑奈
柑奈の進路、若葉と主人公との三者間関係が軸。この話を書くなら確かにAFTERが1年後である必然性は出てくる。
・トゥルー
主人公が飛鳥に送ったキーホルダーを中心に、主人公の未練の解決を描く。とはいえ、メイン4名の√でトラウマを克服されている描写がある√がある以上、この√でトラウマの克服を描くことに意味があるのかは若干疑問符がある。あまりにも短い描写で誰とも結ばれずにトラウマ克服という形をとるので、きれいなBADみたいな感じがする。
シナリオのそのものというよりかは構成に若干練りこみが足りないのではないか。

5.エロシーン
メインが各4でサブが各2。
何故ののかを足コキにしたのか…。

6.総合評価
・前作:カルマルカサークルとの比較
前作であるカルマルカに比べると個々のシナリオとしてはよくなっているように思えるが、トゥルーのまとめ方が正直あまりよくないため、読後の爽快感はカルマルカに劣る感じがする。
トゥルーはもう少し腰を落ち着けてどっしり伏線を回収して欲しいと思う。また、形式としてはキサラギ形式の特定のヒロインに依らない主人公トゥルーという感じだが、角が立たない代わりに話として微妙にまとまりがつかない可能性もあるため、個人的にはカルマルカのようなメイン一強の形でもいいと思う次第。

・単独評価
シナリオのアベレージヒットは悪くなく、個々のシナリオに関して大外れはない。この点は√について極端な好みが分かれたサノバウィッチとの違いであると思う。ある意味ではすごく癖のないシナリオが出来ている。
ただ四季シリーズを担当した新島氏がすごく癖のある、読み応えのあるシナリオを書いたことを考えると正直もっと尖らせてもいいかな、とは思う。
茉宮祈芹氏をメイン原画に新たに据え、より強力な原画布陣で作品を作れるのはこのブランドの強みなので、シナリオ面で"復権"を狙って欲しいところ。

2015.03.10 Tue エロゲーレビュー:鯨神のティアスティラ

0.作品データ
https://whirlpool.co.jp/tearstilla/

天川湊月 CV:くすはらゆい
成海真莉音 CV:桃井いちご
上遠野恵那 CV:遠野そよぎ
リル=ホエール CV:秋野花

1.キャラについて
・天川湊月
優等生系巨乳キャラ。ストレートにかわいい。
巫女属性を一応持っているが立ち絵はない。

・成海真莉音
妹。序盤が若干キモウト気味だが、話が進むとキモウト成分は幾分かマシになる。
研究をしていたりするのでトゥルーのなんでも屋をやったりする。

・上遠野恵那
そよそよ幼馴染。作中の良心。
全国模試の上位常連とかそういった属性でトゥルーのなんでも屋をこなす。

・リル=ホエール
神様。√だとそこそこかわいい。
自身の√は若干BAD気味であり、トゥルーで真価が発揮される。

2.システム
ボイスふぁぼ搭載。他はADV標準といった感じ。
回想で通常シーン回想があるのは評価。

3.音楽・演出
特筆点はなし。

4.シナリオ
恵那→真莉音→リル→湊月→トゥルーで攻略。トゥルーロック解除は他4名攻略。
ヒロインは大別すると「恵那-真莉音」と「リル-湊月」に分かれる。前者は幼馴染と妹の関係とエネルギー水関係が、後者は鯨神について描かれる。
各√のボリュームはそこまでないため、恋愛関係になってからセックスがやたら早い。そしてそのまま√の問題解決を図って終了となる。

・恵那
こういってはなんだが、√の中身はほぼからっぽ。単にイチャついて終わる。エネルギー水の純度が下がっているなど、細かな伏線は撒かれているが完全の恵那本人の話に何もない。
・真莉音
エネルギー水の凝縮がらみの話。シナリオ後半の「凝縮エネルギー水が願い水の力をほんの少しながらも持つ」という描写はトゥルーに生かされることとなる。一応単独の話としてみても、なくはない話。
・リル
トゥルーがこのルートの途中から派生する形のため、シナリオの根幹を成す。このルートでは、地下の源泉を見つけられることが出来ずに、壁がドンドン狭まる描写が描かれる。
・湊月
祭事を行う描写が描かれ、それを通した湊月との交流が描かれる。本来の形でない祭りを成功させることになる。
・トゥルー
話をまとめつつ、リルとの恋愛の真の解決を図る。
「エネルギー水の純度が下がっている理由」「本来の形の祭り」など他4√の伏線をまとめながら、話を進めていく。特に湊月√の祭りが本来の形ではなかったことや、真莉音の凝縮エネルギー水がリルの体力回復に繋がるなど、そこそこに他の√に絡む話がある。恵那ェ…。

おまけ的に主人公の出生の秘密が明かされたりする。ここについてはもうちょい伏線を撒いてもよかったんじゃないだろうか…。めっちゃ重要やん…。

5.エロシーン
各5で真莉音だけ何故か6。
シナリオでも述べたが、恋愛関係になってからエロシーン突入が早いだけでなく、エロシーン自体も√攻略後解放の各1を除き全部作中で行われるため、相当なハイペースでエロシーンが入る。エロシーン終わった→朝になりました→次のエロシーン、みたいなことも平然と行われる。

6.総合評価
まみず氏単独ラインで考えるとJusty×Nusty以来であるが、Justy×Nustyが脳みそ空っぽのテンプレ萌えゲーなのに対し、トゥルーを軸にしたシナリオ面を強化しようとしている試みは感じられる。伏線面をもう少し強化すれば体裁は整うのではないだろうか。
ボリューム自体が短いため、キャラ付けも弱いかなーと思わなくもない。特に恵那は幼馴染のキャラ付けが自身の√だと弱いと思う。(逆に他のルートで幼いころのエピソードが語られたりする)
全体的に恋愛関係に落ちるのも、ギリギリ無理なく描写されている程度であり、早急であることは否めない。

逆を言えば致命的なエラーはないので、声優さんの演技とまみず氏の絵が織りなすキャラをさっと楽しむなら悪くはない作品ではある。どの要素も及第点程度は抑えている。

渦巻ゲーは涼風のメルト、JustyNustyに続き3作目のプレイである。涼風のメルトはシナリオを個人的に評価しており、その路線でまた来てほしいな、と思わなくもない。

2015.03.06 Fri エロゲーレビュー:サノバウィッチ(考察Side)

通常感想はこちらを参照→エロゲーレビュー:サノバウィッチ
ここでは、シナリオ内の疑問点について、私見を中心とした考察を加えていくこととする。

【1.寧々は何年の時を遡ったのか?】
魔法が発動し、RESTARTに至る際に寧々は何年かの時を遡ることとなった。まずはここで何年の時を遡ることになったのかを考察することとする。

作中を見るに、時を遡り寧々はすぐに行動を起こして離婚が行われている。逆に考えると、離婚時の年齢がチャプター0の起点と考えてよさそうだ。
ところでここでさっと調べたのだが、離婚率などは有意の統計データがあるのだが、離婚時の男女間の年齢、子供の年齢についてはあまり有意な統計データがない。私的な事情で恐縮だが、私自身の話を持ってくることとする。
私は両親が不仲で離婚しているが(※1)、その時の年齢は私が中学2年の時であった。後に聞くと、中学に入るまでは待ったとのこと。知っている同境遇の方に昔、話を聞いたこともあるが、中学生までは子供の影響もあるので、良識的な夫婦であればこの辺りまでは離婚をしない傾向にある様子である。

寧々の家庭はそれなりによさそうなご家庭に見受けられるので(※2)、そのような価値判断で離婚したと仮定しよう。ということで、この時期の寧々は13~14歳くらいではないか?と判断できる。

この判断の理由はもう1つあり、RESTARTで寧々の説得を受け入れ離婚していることである。この時点で寧々の年齢が幼する場合、当然両親が聞く耳を持つはずがない。中学生程度の年齢であれば、自分の人生に関わる判断について述べる機会もあるだろう。そういった事情もあり、この辺りではないかと推察した次第である。(※3)

さて、チャプター1時点での年齢だが、エロゲ的お約束で考えるならば18歳である。当然ですね。
結果寧々のタイムスリップは4~5年程度ではないか、と結論付けられる。

※1:それもあり寧々が気になったというのもあるかもしれない。
※2:子供の事なんて考えないDQN家庭だとお構いなしどころかDV気味に離婚する可能性だってある。
※3:雑則的な追加推察ではあるが、あまり幼い時期にタイムスリップした場合、精神と外見年齢を合わせる努力が大変であり、そもそもチャプター1相当の年齢までが長すぎて、寧々の精神が持たない可能性もある。こんな境遇になった人間がいないのでサンプルもクソもないが、人間がこんな状態で5年精神が持つのかすら怪しい。

【2.4~5年の間、台本を演じ続けるような人生は可能なのか】
さて上記の結論を踏まえると、寧々は台本を演じるかのような人生を4~5年続けることとなる。細部についてはいいかげんでいいのかもしれないが、人生における重要ポイントは同様の行動が求められるわけだ。

タイムスリップで過去を変えるというのはテンプレだが、間違えて過去へ行ってしまったから本当に最低限だけいじくって(※3)あとは極力影響を与えないようにする、っていう試みはなかなかに珍しい。
過去に戻った人間がいないので何とも言えないが、過去に戻って全く同じ行動をとった場合、同一世界線に戻るのかということは疑問が生じる。そもそも寧々も言っているが、過去の記憶をもって戻った時点で世界線に変更が生じているのではないか、と考えるのが自然である。バタフライ効果ってやつですな。

さて、そんな状態で寧々の精神状態は如何ばかりであるか。
まず孤独感が相当キツイものになる。当然事情を知っている者は誰もいないし、相談なんてできるはずもない。ここで寧々にとって幸いだったのは、元々魔女として周囲に壁を作っていた付き合いをしていたのもあり、ある程度そういった生き方に慣れていることである。
次に失敗が許されないことである。シナリオの結果を見る限り、世界線自体にある程度の復元力が見受けられるので、事象に直接関係ないことであれば致命的な影響は見られない。ただそもそも姫松に入り損ねたらアウトだし、他にも寧々の人生においてここはこなさなくてはならない、というものはあったはずである。そこに一発勝負をかけなくてはならないプレッシャーは半端ないものであるし、以前と違い無駄なプレッシャーもかかったはずである(※4)(※5)

※3:両親の1ヶ月の離婚の遅れと、継母との関係修復以外、意図的な変更は行っていない。
※4:とはいえ、姫松の試験問題自体は知っているはずであるが…。
※5:どうでもいい話だが、私はタイムスリップした後に通った大学に入り直せと言われて、入り直す自信はない。

【3.作中の方法以外で、寧々と柊史が再び恋愛関係になれたのか】
柊史は「また寧々と会えれば必ず好きになる」とか歯の浮くようなセリフを言ったが、実際は欠片をぶち込んで記憶を取り戻した形で問題の解決は図られた。
さて、当初の関係者の想定通り、再びこの方法以外で恋愛関係になる可能性はあったのだろうか。

普通に考えると魔女になれない時点で、通常の方法で寧々と柊史が恋愛関係に陥る可能性は限りなく低そうである。まずきっかけがない。記憶が飛んでるのに、会ってそのままフォーリンラブなんてあるはずもない。柊史は適当なこと言い過ぎである。だから「ウソツキ」って言われる。
まあその辺も踏まえて七緒と柊史は心の欠片を寧々に持たせる、という賭けをしたのであるわけだが。

寧々も「なんで秘密にしていたのか、おこです」みたいなことを言っていた。作中でも七緒が「寧々に秘密にした方がいい」ということで、そのいくつか理由を述べている。ところがこれ、最善手どころか勝利するためのほぼ唯一の手になるので、おこなんて言っている場合ではない。ちゃんと秘密を守った柊史に感謝すべきである。

【4.心の欠片を入れなおしたRE柊史は果たして元と同一なのか?】
さて、ここからは柊史の考察である。RESTARTではめでたく再会を果たしイチャイチャし始めてるが、こいつはもとの柊史と同一人物と言っていいのか?という疑問が生じる。

作中では「混ざり合う」という描写がある。RESTARTの人生を歩んだ人生に元の記憶の同化が図られたわけである。さて、寧々と違い、RE柊史については何かの影響を与えない限りは元の世界線と同様の人生を歩んでいるはずである。もし寧々行動変化によるバタフライ効果が特別な影響を与えなかった場合は、ほぼ同一人物といっても差し支えないレベルになるはずである。ところが姫松に入った時点で、寧々が違うクラスにいる、寧々がオカ研にいた時に出会った相談者が違うなど、姫松内部で変化が生じているため、少なくとも2年に上がるまでの間に何も柊史に影響がなかったと考えにくい。

ということでやはりここに元の心を入れた場合、やはり微妙に違う印象の柊史が完成するのではないか。それは果たして元の柊史といって差し支えないのだろうか。

他作品の例であるが、DQⅥの話を挙げたい。細かい話を省略するが、主人公とハッサンというキャラはゲーム冒頭で心だけを夢の世界に飛ばされ、そこから冒険が始まるわけであるが、夢と現実の同化が早かったハッサンは完璧に融合できたが、融合が冒険の後半にさしかかる主人公は、融合した結果微妙に印象変わったという指摘を妹から受ける描写がある。(※6)(※7)(※8)
サノバウィッチとの違いは、DQⅥが夢と現実、という同一世界線の別世界で心をやりとりした事に対し、サノバウィッチは同一世界で違う世界線で心のやりとりをしたという違いがあるが、いずれにせよ心の融合が遅れた場合、多少違った人間像になるのは他の創作物でも支持されている考えとは言えないだろうか。

※6:厳密には妹ではない。夢世界で妹だが、現実世界では主人公を拾っただけであり、勝手に兄扱いしてるだけである。
※7:この指摘は実際にゲームでターニアから行われる(はず)
※8:マンガ版は、ムドー討伐(=ハッサン融合)~まおうのつかい討伐(=主人公融合)まで年単位で歳月が経っていた。また、ハッサンは体は石化していたのに対し、主人公の体は夢は夢、現実は現実で行動してたため、それぞれでもっている記憶にそれなりの違いがある、という事情もある。

【5.これはHappy Endなのか?】
ここで核心的な話題に触れることにしよう。ここまで長々と呼んでくれた方(いるのか知らんが)に感謝したい。さて、RE柊史が元の柊史と厳密には違うという価値判断に立った場合、上記の疑問が生まれてくる。

泣きゲー全盛期の00年代、いわゆる転生エンドが散見された。どういうものかというと、とりあえずヒロインを何らかの形で消して復活させてお涙ちょうだい、という方法(※9)が割と多かった時代に、異種族ヒロインで適用させるための方法の一つである。
SAGA PLANETSに「ウソツキは天使の始まり」というゲームがある。(※10)ヒロインに天使であるアリスというキャラがいるのだが、最後は消されて主人公と離別する。ところがエンドで転生体と出会い、再び恋愛していく…というものである。

さて、上の説明だけみてどう思っただろうか。多分、今の萌えゲー全盛期のシナリオに慣れていると「え?HappyEndじゃないだろこれ?」ってならないだろうか。

転生するのが主人公かヒロインかという違いがあるが、パターンとしてはこれに近いものがある。100%同一人物判定ができないキャラに対し、再会し恋愛するのってHappyEndって言えるのか、というのがこの項の疑問である。

ここでは大きく分けで2通りの疑問を投げかけたい。1つは「HappyEndの考え方」もう1つは「今のエロゲーマー的にこういうエンド(シナリオ)ってありなの?」ということである。後者については議論して何か有意な結論が出るわけではない、今後の評判を見て、「ああこういうものか」と納得することとする。ここでは前者について議論する。

まず前提条件であるが、この項は前項の「RE柊史が100%同一人物ではない」という仮定の下、話を進めている。これが同一人物であるならば、紛うことなきHappyEndである。

1.初期世界線ベース
初期にいた世界線ベースで考えるなら、もう逆にBadとしか言いようがない。作中で言うならばRESTART直前の描写である。記憶がない寧々がRESTARTポジ(隣のクラス)でいるので、将来的に元の世界線の柊史が寧々を攻略することを匂わせてはいるが、上記項3で述べた理論がそのまま当てはまる。(※11)
主人公の肉体をベースにした考え方である。

2.寧々ベース
寧々を中心としてHappyかどうかを判定する考え方。この考え方はHappyEndに他ならない。寧々は幸せになる。
ここでのポイントは、主人公の同一性についてはあまり問題ならないことである。寧々の視点に立つのであれば「自分のことを思い出してくれて、好きになってくれて、イチャイチャできる」わけであり、元の主人公と全然違うわけでもない。
シナリオ全体を俯瞰してHappyかどうか判断する考え方である。

3.柊史ベース
Re柊史を中心にした考え方。いいかえると主人公を中心とした考え方である。
ここでのポイントは上記で述べた「柊史の同一性が担保されていない」ことに加え、「記憶をゲーム開始直後段階(=めぐるとすら会っていない)で上書きされるため、他のヒロインを攻略する可能性は全部潰される」という点である。この点からも、「主人公」の同一性が担保されていると言い難い。(※12)
柊史の最終的な同一性、主人公とはなにか、という2点に立った考え方である。

4.心の欠片ベース
移動した心の欠片をベースとした考え方。ここの心の欠片はプレイヤーの認識に言いかえることが出来る。柊史は作中で寧々と初めて会っているため、基本的に柊史とプレイヤーの認識は共有されている。RESTART直前に柊史が寧々を思う心(≒プレイヤーの思い)を用いて心の欠片にしてるので、いわゆるその部分を別の柊史にくっつければ問題ないだろ、って考え方である。
ここでのポイントは、これまた同一性自体は問題になっていないということである。上記の心の欠片から抜け落ちている部分が発生すると問題だが、全部融合している以上、思いは全て残っているから問題ないでしょ?という考え方。
記憶と認識をベースにする考え方である。シナリオ上はここの立場に立ってシナリオを組んでいるように思える。

以上である。プレイヤーサイドから見ると主人公が2人いる扱いとしても見られるため、さっとまとめると「元の柊史」「RESTARTの柊史」「移動した心の欠片」「寧々(=シナリオ全体)」のどこを起点にするかで、Happyの基準が全然違う。(※13)すべての問題解決をHappyとする原理主義者からは到底受け入れられないシナリオであると思う。

※9:ご存じOne、Kanon等の鍵ゲーから端を発する。
※10:四季シリーズ、さらにその前のキネティックノベルの前である。
※11:一応合コンやるっぽいけど…
※12:主人公は攻略可能なヒロインを攻略できるすべての可能性を持っていてこそ主人公である、と個人的には思う。
※13:RE柊史が100%同一人物とするならば、元の柊史=RESTARTの柊史=移動した心の欠片すべてに同一性が見られるため、話はもっと簡単になる。

【6.魔女と代償と服の関係性】
紬は幼少時に男装をさせられていたという記述があるが、結果の代償が「かわいい服を着られない」ということである。ということは関係性があるのだろうか?もっと突っ込んで考えると、紬の魔女服は紬好みのかわいい服である。やはりこの辺りも契約者の色が出るのではないだろうか。

ただそうすると寧々は特に代償等の事情がなくてもオナニー大好きになってしまうということに…。と思ったらRESTARTで発情ないのにローター二刀流でオナニー大好きでしたね。そうすると結局なんだかんだ言って寧々の魔女服は寧々の内心の発露なのではないだろうか…。


寧々はえっちかわいい!

こうさつを おわります

2015.03.05 Thu エロゲーレビュー:サノバウィッチ

0.作品データ
http://www.yuzu-soft.com/new/product/sothewitch/index.html

綾地寧々 CV:桐谷華
因幡めぐる CV:遥そら
椎葉紬 CV:黒咲そら
戸隠憧子 CV:明科まなさ
仮屋和奏 CV:小鳥居夕花

1.キャラについて
・綾地寧々
銀髪センターヒロイン。個人的桐谷華最強伝説まである。
桐谷華さんって声はすごい好きなんだけど、作中で一番好きなキャラを担当するのお計さん以来なかったので、個人的に「ようやくかー…」感ある。
√絡めて評価すると個人的には一番好き。いじらしさ、愛を一番感じる。

・因幡めぐる
後輩遥そら。ヘンタイセンパイ、マジエロセンパイなど、要素面ではしっかり抑えてる感。
ただ如何せん√が…。

・椎葉紬
CVは最近エロゲに出てきた愛の人。
従来のゆずゲー好きな人はこの娘推す人が多い感。私も最初はこの娘推しでした。

・戸隠憧子
CVミズハス。ようがす先輩。オムライスってエロいという謎の発言が目立つ。

・仮屋和奏
隠れた癒し。EDのムービー一番好きだったりする。

2.システム
ボイスふぁぼ、オートモード設定など、システム面でさらに洗練されている感。話をストレスなく進める上で、必要十分な機能がついているので評価。

3.音楽・演出
各キャラのエンドムービーが違うのは嬉しかったり。和奏のEDかなり好き。

4.シナリオ
考察面を下記に譲るので、シナリオ面全般の評価。
まず、天色と比較すると長く感じる。特に寧々、めぐる。

寧々はRESTARTという特殊演出まであるので、話自体はかなり長い。ただ、シナリオ面で練られているので(ただし、最近のゆずを考えると若干毛色が違う)個人的には長く感じなかった。特に月天アニメ最終回(※1)付近を想起させる、さよならを前提としたデート、そこからの別離、そして再会(かどうかは個人的に疑問符を付けますが。詳細は後述)の流れは、プレイヤーをしっかり引きこんだと思う。
寧々√が好きな理由が、主人公と寧々の2人が別世界(※2)に移る事による、お互いが境遇面でも特別な関係の恋愛をする辺りが評価点。加えて、2人の思い出を違った関係で追体験してるところもいい演出かなと思う。
√の締めは残りのメイン3人の分岐点となるハロウィンパーティーの2回目、というのは大方のプレイヤーが想定しうるところであったと思う。ここまでは柊史も寧々も記憶を持っているが、ここから先はお互いも知らない未来がようやく始まるということになる。それを締めにもってくるのは、テンプレであれど王道演出で締めたな、と感じる。

と、ここまで書いたが、寧々√だけダントツで毛色が違う作品であることも付しておかなくてはならない。
同じ魔女である紬については、どちらかというとアルプであるアカギとの関係性が軸で、「何が紬の願いか」というのはアルプが出てくるための前提条件に過ぎないため、すさまじくいいかげんな理由になっている。さすがに頭が弱すぎないか、と思わなくもない。(※3)
最近のゆずゲーが好きな人はこれくらいコメディしてた方が好き、という話もある。実際、紬が周囲では一番評価が高い。

憧子はアルプとの恋愛、が主軸となる。√として悪くはなくシリアス面の演出も悪くないが、若干主人公がおかしい。
和奏はサブヒロインのため、魔法、願いなどの話はブン投げて、単純に青春してる感じがある。実は昔クラスメイトだったぜ設定が登場するので若干驚くが。

問題はめぐる。長い上に他の√と違ってエロシーンの突入が相当後ろになっている。さらに主人公の能力がかなりシナリオに悪影響を及ぼしており、正直って主人公が気持ち悪い。
個人的に天色の評価が低い理由として「主人公の設定(※4)」を挙げているのだが、感情がある程度わかる、というのがいかに恋愛ADVで話をつくるのにめんどくさいかがよくわかる。(※5)

※1:まもって守護月天!というガンガンのマンガ。アニメ化して、ラス前が「突然さよなら!涙のデート」、最終回が「愛は運命を超えて」と続く。
※2:正しくは別の世界線という表現になると思う。
※3:一方で寧々は「願い」が話の軸、RESTARTに至る理由となっている。果たしてそれが寧々にとって最終的に幸せだったのか、については大いに疑問が付く結果ではあるが
※4:教師。ティア√以外すべてで教え子との恋愛に悩む主人公の描写が入るため非常にウザい。
※5:ちなみに他の√だと割と空気能力になる。憧子√のみ主人公の能力が作用しない理由が描かれ、コミュニケーションに悩む主人公の描写が入るためそこそこに評価。

5.エロシーン
オナニーさせられるので寧々だけやたら多い。あとは各キャラ4のサブ和奏だけ3。
オナニー好きならいいかもしれない(こなみかん

6.総合評価
寧々だけシナリオを頑張った理由が、果たして「シリアス(=寧々)と従来のゆず(=紬)を平行させようとした結果」なのか、単純に決算とかの大人の事情で寧々だけで力尽きた結果なのか何ともいえないところではある。
いわゆる寧々だけグランドエンディングを指向したようなシステム面、シナリオ面の演出があるため、実はその手のゲームを作ろうとしたのではないか、と思わなくもない。

Twitterでは賛否両論あるけど、まあ致命的なレベルではないので別に大きな問題はないと思う。めぐる√も好きって人もいるにはいるので。個人的に寧々√の試みは評価したいので、従来の色を殺さない程度にこういった面も強化していただければと思った次第。

考察は別に日記立てますぞ。